
みなさんこんにちは!筑波大学院で修士号(農学)を取得し、現在では民間企業の研究所に勤務しているふくろう博士と申します。
Twitter:(college_blog01)
今回の記事では、『修士課程の学生は研究活動よりも就職活動が重要である』というテーマについて具体的な根拠をもとに理由を解説していきます。
修士課程の学生が就職活動の準備を行っていると、大半の教授は
「就職活動なんかよりも現在行っている研究活動を優先しろ」
「インターンシップなんて参加せずに学会発表のためのポスター作りを行え」
といった反応を示します。実際に、就職活動が本格的に始まるまでは一切の就職活動に関する行為を禁じている研究室も少なくありません。
彼らの言い分としては、「学生の本分は大学院での勉強や修士論文作成のための研究活動であって、就職活動は最低限の労力で済ませるべき」といったものです。
しかし、修士課程に進学する人の多くが

・民間企業の研究職として採用されるために修士課程に進学しました!
・より労働環境が整った大企業に就職するため、大学院への進学を希望します!
上記の理由で進学していることを踏まえると、就職活動のための準備に力を入れないまま採用活動が始まってしまうことは本末転倒であると言えます。
しかし、就職活動に対して否定的な考えを持つ研究室に所属している場合、大っぴらに就活準備に力を入れられないのも事実。そこで、記事の後半ではそんな方にも就活を進める方法についても解説するので、最後まで読んで頂けると幸いです!

今回の記事はココがポイント!
A. ・企業はインターン参加>研究成果で評価
・修論作成時に培ったスキルは社会で無意味
・そもそも一生研究職はあり得ない
Q. 忙しい修士学生が就活を行うためには?
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研究よりも就活を優先するべき理由3選
修士課程に在籍している学生の場合、修士論文作成のために在学期間の大半の時間を割くことが美徳とされている風潮があります。
確かに、博士課程からポスドクを経て大学教員を目指す場合は研究に没頭する必要があるでしょう。しかし、民間企業に就職予定である大半の修士学生は話が変わってきます。
なぜなら、民間企業に就職を希望する場合は『企業から内定を得る』というプロセスを辿る必要があるからですね。
しかし、大半の修士学生は『企業から内定を得るために必要なこと』を誤解している場合がほとんど。
具体的な例を挙げて説明すると、下記の通りになります。
- 研究職志望の場合、優れた研究成果が必要
- 修士論文を作成するまでに得られたスキルが入社後に役立つ
- 企業説明会が開催されたらエントリーしよう
現時点でこのような考えを持っている就活生は要注意!社会人として働いている先輩として、これらの勘違いをひとつづつ解説していきます!
企業は研究成果をあまり重視しないため
そもそも論として、企業は学生時代に積み上げた研究成果をあまり重要視しません!
なぜならば、修士レベルでは研究成果から本人の能力を正しく評価できないためです。
より正確に表現すると、修士課程の研究では
- 研究室の環境(指導教員が指導に積極的か?)
- 研究テーマの難易度(短期間で成果が出るか?)
によって完成度が大きく異なってくるため評価が難しいのです。
一見素晴らしい研究成果を挙げている学生でも、卒業生の修士論文を参考に測定物質を変えただけのものや、指導教員の指示に従っただけといったものは数多く存在します。
反対に、0から自分で考えて始めた研究が上手く進まず、面白みのない平凡な結論で終わってしまった研究も少なくありません。
このように、研究成果は本人以外の外的要因によるものが大きく採用時の判断基準としては不適切であるため、修士課程の学生においてはあまり重要視されません。

そもそも、どうしても研究職を必要とする場合は採用したい分野に近い研究を行っている博士号取得者を採用するよ。
修士論文作成のために培ったスキルは”無意味”
修士卒の場合、そのほとんどは企業から『ポテンシャル採用』という枠組みで内定を与えます。
言い換えると、「新卒人材の潜在能力を重視し、企業で人材を育成する」という文化が根付いているということ。
大企業になればなるほど企業独自のルールや規則というものが存在し、”新入社員研修”という名目でみっちりと企業文化を学ばされます。(実体験)
修士学生の多くは、
- 英語論文を理解できる能力
- パワポで分かりやすい資料を作成する能力
- 大人数の前で発表する能力
- 仮説を立ててそれを実証する能力
- 実験を進めるための必要事項を考える能力
といった学部生にはない優れたスキルを有していますが、それを社会に発揮できる機会はほとんどありません。
なぜなら、社会人になったら物事を自分で決定できる裁量がとても狭いから。
ある程度自分で研究に関する決定権を持っていた学生の頃とは異なり、何をするにも予算や上司の許可といった”上司へのお伺い”が必須となります。そしてそのほとんどが
「前例がないため却下」
「予算を超えるため却下」
となるでしょう。学生の頃とは異なり、社会人になると『会社としての利益』が絶対です。会社という共同体としての利益を追求する都合上、あなた個人の意見や要望は反映されにくいことは覚えておいて損はありません。
結果として、あなたが修士論文作成のために培ってきたスキルを使う機会がほとんど訪れませんし、会社としてもそれらのスキルを重要視しません。
そもそも一生研究職はあり得ない
多くの日系企業が”理系総合職”という枠組みで採用活動を行うことからも分かる通り、研究職一本でキャリアを歩むことは困難です。
そもそも、日系企業の多くは『メンバーシップ型』の雇用が主要であり、これは職種や仕事内容を定期的にローテーションさせることを意味しています。
前述の”理系総合職”の場合、研究職以外にも
- 設計職
- 品質管理
- 開発職
- 製造技術
- 技術営業
といった様々な部署が存在している。
ここで重要な点は、必ずしも面接時に告げた部署に配属される訳ではないということ。
会社によって異なるが、基本的に年度末のタイミングで部署異動が発生する。
開発職→設計職 や 研究職→製造技術 といったように本人の意向を無視して会社の都合を優先した辞令が下ります。
これは”月曜日になったら会社に出社しなければならない”のと同じくらいどうしようもないことで、会社員として生きる以上受け入れなければならないリスクです。
話が若干それましたが、ここで大切なのは『定年まで研究職勤務はあり得ない』ということ。
将来研究職になるためという理由で研究を行っている学生は、一度この事実と向き合う必要があると言えます。

本当に研究職しかしたくない場合、大学職員として生きていく道しかない!
ふくろう博士も研究職として勤務しているけど、来年以降は他部署に異動する可能性があるよ。
忙しい修士学生が就活を進めるには?
修士課程の学生が研究よりも就活に力を入れるべき理由を紹介しました。実際に社会人として経験した話でもあり、それなりに説得力のある内容だったと思います。
しかし、そうは言っても修士学生は忙しい...
私自身が修士号を取得していることもあり、そういった学生の声があることは重々承知しています。
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まとめ
今回の記事では『修士課程の学生は研究活動よりも就職活動が重要である』というテーマでご紹介しました。
この主張の根拠としては、就職活動において研究活動を真面目に行うメリットが薄い点が挙げられます。
具体的には、
- 企業はインターン参加>研究成果で評価
- 修論作成時に培ったスキルは社会で無意味
- そもそも一生研究職はあり得ない
といった事実があることを実体験を踏まえながら紹介しました。
しかし、修士課程の学生は常に忙しいというのが現状です。そこで、本ブログではプロフィールを記入すれば自動的に就活が進む『逆求人サイト』への登録をおススメします!
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