
越流堰の流量ってどのように求めたらいいのか分からない…

今回の記事では越流堰(広頂堰)の流量計算について解説するね。
越流堰ってどんなもの?
越流堰とは、「河川や水路の流れをせき止めて、その上に一部の流水のみを越流させるための構造物」のことです。
皆さんも用水路や河川で目にしたことがあるのではないでしょうか?
「堰」という名前にある通り、河川などの流れをせき止め水位を上げることで水の貯留や用水路等の取水、計画的な分流を行いやすくする働きを持ちます。
水を貯蔵するダムと役割が似ていますが、現在では堤高が15 m以上の構造物をダムとし、それ以外を堰と定義しています。
それでは、実際に使用されている堰の種類と流量計算の方法について解説していきます。
直角三角堰
直角三角堰のJIS基準では流量を以下のように評価しています。

K:流量係数、h:堰の底点から水面までの高さ(m)
で表されます。
直角三角堰の流量は水面までの高さによってのみ決定されることを覚えておこう!
ちなみに、JISとは
日本産業規格(JIS=Japanese Industrial Standardsの略)。日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のことです。自動車や電化製品などの産業製品生産に関するものから、文字コードやプログラムコードといった情報処理、サービスに関する規格などもあります。
であり、『メーカーが製作する三角堰は以下の式を用いると流量の概算が分かる』といった意味です。
水理学的には

C:流量係数
と導出する場合もあるので、余裕がある方は頭の片隅にでも覚えておくとよいでしょう。

どちらの式でも『流量は水深の5/2乗に比例する』ことを覚えていればOK
四角堰

K:流量係数、h:水深(m)、b:堰幅(m)
全幅堰


四角堰も全幅堰も『堰の幅×水深の3/2乗』によって導出可能!
三角堰とは異なり堰の幅が計算式に入ることを覚えておこう。
まとめ
今回の記事では堰の流量計算について解説しました。
農業土木の筆記試験において頻出する分野であるため、頭の片隅に覚えておくと役立つことでしょう。
農業土木の公務員試験対策についてはこちらの記事に詳細をまとめているので、まだ見てない方は一度読むことをオススメしています。
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